秋も深まり、お外で過ごしやすい季節になりましたね🍂
こんな時期には、わんちゃんねこちゃんもお散歩に行きたくてウズウズするのではないでしょうか😊
しかし気を付けたいのが交通事故です💦
今回は事故の怪我により来院し、断脚を行った猫ちゃんの症例をご紹介したいと思います。
症例
患者さんは13才、雑種、去勢♂の猫ちゃんです。
車に轢かれたとのことで来院されました。
来院時、右後肢の皮膚が大きく欠損しており、傷口が重度に汚染されていました。

また、レントゲンを撮影すると
脛骨・腓骨を中心とした粉砕骨折が確認できました。

この症例は損傷が広範囲であり、骨折の程度も重度です。
神経の断裂も考えられ、骨折を整復しても正常な歩行を取り戻すのはかなり困難と考えられました。
また損傷部位に感染が生じると、
細菌の侵入によって骨髄炎や敗血症を引き起こし命に関わります。
患肢の温存は優先したいところですが、
痛みや感染リスクの根本的な除去、術後のQOLの確保、そして飼い主様のご意向を踏まえ
今回は断脚に踏み切ることとなりました。
手術の流れ
切断ラインは感染や壊死、汚染のない健常組織で設定しなければなりません。
また、切断面を覆えるよう、皮膚と筋肉の被覆が十分に取れる部位を選びます。
そのため今回は、股関節からの断脚を選択しました。
動静脈を結紮し止血しながら、筋肉を1つ1つ切断していきます。


無事切断できたので、切断部を縫合して終了です。
術後の再診で大きな異常はなく、抜糸を行って終了となりました✨
まとめ
大切な愛犬・愛猫が事故にあってしまったら、どうすればいいのか?どうなってしまうのか?
とても心配な気持ちになりますよね。
今回は断脚という選択で治療を行いましたが、その子の怪我の状態や飼い主様のご意向などをよく話し合い、総合的に判断してベストな選択を取っていけるよう心掛けています。
ペットの怪我や事故に関してご相談があれば、随時承っておりますのでご連絡ください🍀
また、他院を受診後のセカンドオピニオンなども歓迎しておりますので、お気軽にお申し付けください。
